居住空間が具備するべき諸性能のうちで、暖かさ・寒さ・日当り・明るさ・風通し・空気の清浄さ、さらに静かさなどの物理的性状の問題を取り扱うこと。
いわば形にあらわれない住みごこちの良さを追求する学問が一つの分野として確立されてきたことは<学問の専門分化>に他なりません。
家屋のもつこれらの性状について非常に古くから関心がもたれていたことは、兼好法師が「家のつくりやうは夏をむねとすべし」と述べていることによっても窺われます。